万人敵とは大きな球型の火毬であり、木の枠に覆われている。 球は泥で作った容器であり、中には焼夷剤が入っている。 火薬には毒薬を混ぜる事もあった。 木の枠は容器を保護する為であり、運搬時等に破損してしまうのを防ぐ。 容器は、火薬の爆発によって炸裂し易いように頑丈なものではない。 泥を固めてよく乾燥させただけのものである。
万人敵は、主に守城戦に用いられた。 導火線に着火し、後は城壁の上から敵兵密度が高い所を狙って落とすだけである。 落下の衝撃で木の枠は破損し、球状の容器は 周辺を転がりながら、兵を焼き尽くす。 火薬に毒が仕込んである場合は、更に毒煙をまき散らす。 万人敵には飛散性があり、全方向に対し、攻撃可能である。 因みに、万人敵を落とした城壁の上の兵達は安全である。
項目 | 内容 |
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名称 | 万人敵 |
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分類 | 火器/燃焼 |
全長 | 60cm |
重量 | 40kg |
時代 | 17世紀 |
地域 | 中国 |
文化圏 | 明 |
更新日:2008/08/09