十眼銃とは、10個の節を備えた鉄の火器である。 10発分の火薬と弾丸を、詰め紙で仕切って装填してある。 そして、それぞれに設けられた穴から点火して弾丸を発射していく。 こうする事によって、10発の弾丸を連続して発射する事が可能である。 こうした用法は分段発射砲と呼ばれるもので、装填に時間を要した 当時の火器を改良したものの一つである。
しかし、あまり実用的なものではなかった。 というのは、銃口に近い部分から発射される弾丸は 銃身を通る長さが短いため射程も照準も安定しない。 逆に後ろの方では、発射されるまでに多くの火門があり、 そこから火薬の爆発エネルギーが失われてしまう為、 結果として威力や射程が落ちてしまうのである。
項目 | 内容 |
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名称 | 十眼銃 |
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分類 | 火器/銃砲 |
全長 | 1.5m |
重量 | 10kg |
射程距離 | 50〜150m |
時代 | 16〜17世紀 |
地域 | 中国 |
文化圏 | 明 |
更新日:2004/12/24