玄翁とは、比較的小型の鉄でできた槌である。 円柱状の鉄に、木の柄を差込んである。 木の頭の部分に杭を打ち込んで木を押し広げ、槌が抜けないようにする事もある。
玄翁は、掛矢 同様に今日でも工具としても知られている。 日曜大工を趣味とする人は勿論の事、 また、どの家庭にも一つはあるだろう。 玄翁は戦国時代に、石垣を砕く、敵を殴り倒すといった事に使われた。
玄翁という奇妙(?)な名称だが、それは 玄翁和尚 に由来する。 下野国那須野が原に殺生石という悪霊のとり憑いた石があり、 人々に災いを為していたが、玄翁和尚が金槌で殺生石を打ち砕いて悪霊を成仏させた。 この伝説の玄翁から名前の由来はきている。 また、ここから城の石垣を砕いて、敵の力を消滅させるという意味も生まれた。 また、玄翁には二種類あり、矢割や玄翁払いに用いる石工用と、 釘打,のみ叩き,木殺し等に用いる木工用がある
項目 | 内容 |
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名称 | 玄翁 |
玄翁(げんのう、gennou) | |
分類 | 打撃/鎚鉾 |
全長 | 20〜30cm |
重量 | 500〜1000g |
時代 | 8〜19世紀 |
地域 | 日本 |
文化圏 | 日本、工具 |
更新日:2005/03/11