ポール・アックスは、先端には鋭い穂先、そして斧刃、その反対側には鈎爪という西洋では典型的な形状を持つ武器である。 ポール・アックスは、ハルベルト の一種でもあり、時には、 フットマンズ・アックス と呼ばれる事もあった。 複数の名前を持たせないで一つに統一しろと言いたい所だが、このポール・アックスには鍔という特徴があるのだ。 円形状の鍔は、護拳としての役割を果たしたのである。 ポール・アックスは非常に重い武器であり、両手で持って敵と戦った。 しかしその重さだけに、騎士の鎧を打ち砕くだけの効果を発揮したのである。
ポール・アックスはフランスの槍試合場においての歩兵用として作られたのがその始まりだが、起源はデーン人が用いた戦斧とされている。 イングランドの宮廷護衛部隊のヨーマンは宮廷においてはポール・アックスを装備していた。 しかし、既に火器の時代が到来しており、戦場でも火縄銃の割合は半数程を占めた。 ポール・アックスはそれ程長い間用いられる事はなかったが、17世紀のイングランドにおける市民戦争においても、下士官兵士はこの旧式の武器を装備した。 白兵戦になれば武器として使用される事もあったが、戦闘終了後に生存している士官が自分の長柄武器を掲げ、それを部隊指揮官が数え、残存兵力を確認するのに役立ったのである。
項目 | 内容 |
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名称 | ポール・アックス |
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分類 | 長柄/鉾槍 |
全長 | 1.8〜2.1m |
重量 | 2.5〜2.9kg |
時代 | 15〜17世紀 |
地域 | 西欧 |
文化圏 | 西欧 |
更新日:2004/12/26