大身槍とは非常に長い槍身を持つ武器である。 大身という名前がずばり特徴を指しているが、 その他にも穂長槍や長身槍とも呼ばれる。 規定は特に定まっているわけではないが、槍身30cm以上が大身槍の総称であり、 その倍以上の長さから本格的なものと言える。 中には槍身140cmといった、とてつもないものも存在していた。 穂先が長い分、重量もある為、減量化処置が施されていた。それが槍身に溝を彫る方法である。 しかしそれでも通常の素槍よりずっと重い事には変わりはない。
大身槍の使い方は基本的には素槍と同じである。 しかし大身である分、扱い難い武器である。 これは巨大な武器の常であり、それと引き換えに絶大な攻撃力を有するのである。 戦場においても重装化してきた鎧を突き刺す事が可能であり、特に乱戦では強力であった。 但し、取り回しが悪い為、誰でもその威力を発揮出来るわけではないだろう。 また、敵の騎馬兵の馬の足を薙ぎ払う事も出来る。 その他にも巨大という見た目の迫力によって敵に威圧感を与えられる。 しかし通常の槍にはない刺突力があるにせよ、やはり扱い難い武器であり、個人の格闘技など、戦場以外ではあまり用いられる事はなかった。
項目 | 内容 |
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名称 | 大身槍 |
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分類 | 長柄/槍 |
全長 | 2.3〜3m |
重量 | 3.5〜6kg |
時代 | 14〜19世紀 |
地域 | 日本 |
文化圏 | 南北朝時代、室町時代、戦国時代、安土桃山時代、江戸時代、武士、歩兵 |
更新日:2005/04/04