槍とは、突き刺す事に優れた最もメジャーな武器である。 槍の原型となった武器は矛や鈹であるが、 槍頭と呼ばれる穂先をそれらよりも短くした事で、軽量化されている。 刺突だけが目的ならば、斬撃の為の刃を持たせる必要はないからだ。 但しバリエーションが豊富である為、穂先を長くした槍も存在する。 穂先と石突の材質は鉄、柄は木や竹が使われた。
槍は、火器が完全に普及する19世紀頃まで現役であり続け、全ての武器における主役であった。 そして戦場だけでなく武芸の世界でも首位の座に君臨し、多くの流派を生み出す事になる。 その為、種類や使い方も様々である。 刺突以外にも、柄の長さを利用して打ちつける打撃用法や、短いながらも穂先で斬撃も可能である。
槍の起源はあまりはっきりせず、明確に槍と区別できるのは6〜7世紀頃の隋唐時代である。 それは矛等の武器から発展してきた為でもある。 槍を発明したと言われる人物は、三国志時代における蜀漢の諸葛亮孔明であり、彼は軍隊に装備させた。 領土も国力も弱小な蜀漢が長らく生き長らえたのは、名軍師諸葛亮の手腕だけでなく、鉄の武器のお陰もあったと言える。 巴蜀は、魏や呉に比べて鉄を豊富に産出したのである。
項目 | 内容 |
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名称 | 槍 |
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分類 | 長柄/槍 |
全長 | 2.9〜8m |
重量 | 2.5〜6kg |
時代 | 3〜19世紀 |
地域 | 中国 |
文化圏 | 中国、競技 |
更新日:2005/02/07