弓は、歴史上至る所に存在する弓矢の類であり、中国にも古くから存在する。 主に武器として使用されたのは合成弓で、複数の材料から構成されている。 弦を外した時の形状が、真っ直ぐなものもあるが、 合成弓の多くは図版画像のように湾曲していた。
弓には色々な大きさ、強さのものが存在する。 歩兵は長いものや強い弓、騎兵は馬の上であるら短い弓やそれ程引く力を 必要としないものが使われた。 遠くの敵を攻撃できるものとしては、弩 や火器等がある。 しかし、どちらも威力が高い代わりに発射に時間を要した。 この為、これらの登場によって弓が歴史上から姿を消す事はなく、長い期間に渡って使われ続けた。 弩は長い射程を持つが、弦を引くのに強い力を必要とし、騎兵で扱う事は困難であり、速射性にも劣る。 初期の火器も、弾の装填に時間を要し、次に攻撃出来るまでにかかる時間は弓の何倍にもなる。
こうして弓は、発射に時間のかかる武器の補助的な役割としても、活躍した。 しかし、個人の能力による事も大きかったのである。 強い弓を引くには強い腕力を必要とし、狙っている間は 弦を引き続けていなくてはならない。手が震えれば命中率に影響してしまうのだ。 それに対し、弩等は撃つ際は、狙いだけに集中可能である。 それだけに、弓は多くの名人を生み出す事になった。
項目 | 内容 |
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名称 | 弓 |
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分類 | 射出/弓矢 |
全長 | 70〜170cm |
重量 | 700〜1000g |
射程距離 | 100〜300m |
時代 | 紀元前12〜紀元後19世紀 |
地域 | 中国 |
文化圏 | 中国 |
更新日:2005/02/20