バルブータとは、コリントス式と呼ばれるギリシア時代の兜を模したもので、その特徴はT字形の視孔と換気孔である。 兜全体は一枚の板を鍛造しただけという簡素な作りでありながら、様々な工夫が凝らされている。
開口部の枠の部分は帯を鋲で留めてあるが、これは斬撃を受けた際に刃先が顔面に入り込まないようにする為のものである。 また内側は革帯が巻かれており、簡単には脱げない構造になっている。
バルブータの語源は、 イタリア語で髭という意味を持つbarbaである。 バルブータはイタリアで生まれ、ヨーロッパ全域で使われた。 当時は甲冑産業が発達しており、様々な形の兜が生産可能であった。 貴族はオーダーメイドで発注したが、兵士全員が裕福だったわけではなく、 安価な既製品装備も求められた。 バルブータはそうした需要に答えたものである。
項目 | 内容 |
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名称 | バルブータ |
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分類 | 防具/兜 |
全長 | 30〜50cm |
重量 | 3kg |
時代 | 14〜15世紀 |
地域 | 西欧 |
文化圏 | ルネサンス、ゴシック式 |
更新日:2008/11/26