バスタード・ソードとは、刺突と斬撃の両方が可能な刃を備えた刀剣である。 握りは長く、両手で力を込めて使う。しかし、重量バランスは工夫されており、 片手で白兵戦に挑む事も可能だ。
バスタード・ソードを用いたのはスイス傭兵である。 1422年、Bellinzonaで行われた戦いで、最初に使われたとされている。 彼らスイス傭兵達は、ハルベルトやパイク とともにバスタード・ソードを用い、勝利を収める。 バスタード・ソードを両手で使えば、会心の一撃を込めた斬撃も可能であり、 敵の長柄武器の穂先を切り落とす事も出来た。
bastardを辞書で引くと(新英和中辞典 第6版,研究社)、粗悪品や雑種といった意味が最初に出る為、あまり良いイメージは無い。 しかし、bastardには他にも意味がある。 本項で扱うbastardは、類似のや擬似のという意味を指す。 では何が類似なのだろうか。 これには二つの意見がある。 一つは、片手でも両手でも扱える為と古くから言われてきたからである。 もう一つの意見として市川定春氏の説がある。
当時、刀剣の用途で、切ることに適した剣をゲルマン系とし、突くことに適したものをラテン系としていたことを考えるとバスタードはその両方であるため、このような名が付けられたのではないかということが考えられます。
項目 | 内容 |
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名称 | バスタード・ソード |
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分類 | 刀剣/大剣 |
全長 | 1.1〜1.4m |
重量 | 2.5〜3kg |
時代 | 15〜16世紀 |
地域 | スイス |
文化圏 | 欧州、傭兵 |
更新日:2009/03/03