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フランベルジェ flamberge

flamberge

フランベルジェは、刀身が炎のように波打っているのが最大の特徴である。 名前の由来は、火炎の形という意味のflamboyant、 或いは、炎の様に輝くという意味のflamboyerからきている。 フランベルジェは両手剣の一種であるが、炎形の刃を持ったものを特にこう呼ぶ。

歴史において波状の切刃を持った武器は多く、 中国では蛇矛という矛がこのように波打っていた。 こういった形の刃がもたらす効果は、えぐりとるように肉片を飛び散らせ、その傷は治り難いというものである。 しかも突き刺して、引き抜く際に傷口を広げる事も出来たのだ。 但し、フランベルジェを含め、この頃の儀礼用の剣は実戦に使われる事はあまりなかった。 もし実戦で使用されれば同様の効果をあげる事は可能だったと思われるが、 時は既に火器の時代であり目立った活躍をする事はなかったであろう。

フランベルジェが登場した背景には、当時の欧州における、刀剣のあり方に対する変化があった。 護身具としてだけではなく、ファッション性を求めるようになったのである。 様々な彫刻や装飾を施したものが誕生し、フランベルジェもそうした武器の中の一つである。 フランベルジェはその装飾的な形状によって、 火器全盛後は儀礼用として用いられ、近年までその存在が知られる事になる。

フランベルジェ:諸元
項目 内容
名称 フランベルジェ
  • 仏:flamberge(フランベルジェ、フランブルジュ)
  • 葡:espada flammejante(エスパーダ・フラーメジャンテ:炎形の諸手剣)
  • 日:波形諸手剣
分類 刀剣/大剣
全長 1.3〜1.8m
重量 3〜3.7kg
時代 15〜18世紀
地域 西欧
文化圏 西欧、儀礼

更新日:2004/08/18

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